7人目の朗読をお送りします。「あなただけに読むための朗読教室」第2回発表会
毎週土曜日午後9時に、あなただけに読む朗読会youtubeチャンネルにて、2021年2月28日(日)無観客開催の「あなただけに読むための朗読教室」第2回発表会の模様をお送りしています。
1~6人目までの朗読は、あなただけに読む朗読会You Tubeチャンネル公開致しております。また、朗読の部屋でもご覧いただけます。
さて、今週お届けするのは、須藤えりかさんの朗読で、宮沢賢治作「月夜のでんしんばしら」です。5月1日(土)午後9時公開です。
須藤さんを初めてお見かけしたのは、確か、青空文庫朗読コンテストだったと思います。
凛として、背筋がピシッと伸びていて、どこか人を寄せ付けないクールでシャープな印象でした。
その後もいくつかのコンテストでお見受けし、その凛とした雰囲気とハリのある美しい声はお名前とともに記憶されました。
数年前、当会の受講生様が「吉野弘の詩朗読コンクール」に出場された際、そこで須藤さんが出場前にベンチにいらっしゃるところをこちらからお声がけさせていただきました。
話してみると、印象とは全く異なり(失礼!)とても優しくおっとりした方のようで、一気に親しみを感じました。
朗読は、別の師匠にもついている彼女ですが、昨年から公認で当会にもご参加いただいています。
さて、今回の「月夜のでんしんばしら」ですが。
このお話、ちょっととっつきにくいと思われる方も多いかもしれません。
電信柱が、軍隊に見立ててあるのです。今でこそ電信柱は当たり前すぎて、最近ではそれこそ姿を消しつつありますが、当時電気・電信柱は、ランプに代わって世の中を照らす新しい希望の象徴だったのです。この物語では、その電信柱にも階級?があり(笑)、当時花形だった様子がうかがえます。
さらにとっつきにくい点としては、軍隊用語でしょうか。カズレーザーくらいマニアなら、この話はよく理解できるかもしれませんが、興味のない方には、難しいかもしれません。
それを、今回須藤さんは、選びました。ご覧いただければ分かりますが、とてもよく通る声、姿勢の良さ。凛とした雰囲気・・・。
そう、須藤さんは、自衛官なのです。「人のためになる仕事に就いて欲しい」とお母さまたっての希望で自衛官なったそうで、当時はすぐに辞めるつもりだったそうです。しかし、入隊後にいろいろな災害や出来事が起こり、任務を通して成長できたことや、人のためにお役に立てるという実感から、今では使命をもってこのお仕事をされているとのことです。彼女の凛とした姿勢は、そこに理由がありそうですね。きっとご納得いただける「月夜のでんしんばしら」になっていると思います。
これからは、より柔かい読みを目指して、さらに進化していきますよ~。