ROUDOKUcafe2022朗読士®二人会、私たちが目指したもの。
2022年11月13日(日)に長野県塩尻市で開催されたROUDOKUcafe2022。朗読士®二人会「霜月の小泉八雲~妖し哀しの物語~」、無事終了いたしました。
あれからもう1か月近くも経ちます。ご報告が遅くなりました。
今となっては、遠い昔のことのように感じます。
朗読士®と名のつくのは、池内のりえさんと私だけ。フィールドも表現も違えど、根っこの部分は繋がっていると感じています。
お互いに普段は声仕事の黒子として活動。そんな私たちがお客様にお送りする言葉の表現は、姿でもなく、声の良さでもなく、物語の世界を脳裏に映すこと。そして、お客様と共に作るその場限りの空間。
当日は、コロナの第8波がじわじわと広がり、開催直前からやはり雨。にもかかわらず、満席の中幕を下ろすことが出来ました。
この日のために、1年以上前から話を進めていました。お互いに行き来し、東京で神田伯山を見たり、長野で温泉宿に泊まったり。いわゆる”打ち合わせ”というやつですが、殆ど打ち合わせらしいことも稽古もせず。寝落ちするまで他愛もない話をしたり。なんとなく当日のプランは二人の頭の中で発酵させつつ。
本番はきっと面白いことになる、そう確信していました。下準備は万端にしておき、当日の生の感じを楽しむ。お客さんを感じる。
何が起きても慌てず対処すればいい。それは、お互いこれまで仕事でいろいろな球を拾って来たから。
本番全日。会場入りしたときには大道具、小道具を準備している最中でした。企画してくださった”えんてらす”のマネージャーさんの懐かしい昭和の本やレコードやカメラ、スタッフの皆さん手作りの素敵な小物が並べられていました。普段は本業で舞台の裏方をされているというKさんが、早朝にススキを取りに行って下さり、舞台装置やら大道具やら小道具やら、はたまた私たちの本番用のドリンクまでご用意下さいました。こんな現場があっていいのだろうか!
何から何までお世話になったKさん。
入念にマイクチェックや照明を確認し、段取りを調整し、演者として存在する時間。
普段、黒子として声で主役を引き立てるのが仕事の私たちにとって、演じることに徹することが出来るのは至福のひととき。
「朗読士®の二人会」の裏側には、こんなにも沢山の人たちが一緒になって作って下さっているんだ、と改めて実感しました。
さて、そんな私たちが目指した舞台。どちらかが突出するのではなく、二人で1つの舞台。演者とお客様とスタッフの皆さんで作りあげる空間。
演ってる最中も、終わった後のお見送りのときも、ずっと和や~かな空気に包まれて、いい温泉に入ってきたようでしたが、果たして本当のところどうだったんだろう・・・。この感じは自己満足じゃないよね?ね?💦
どんなに拍手をもらっても、お互い、客観的に自分を見てしまう癖がついているので、浮かれた気持ちになんかなれません。いつもドキドキしているものなのです。かといって、取り返しのつくものではないので、上手くいかなかったときなどは、布団被って「あ~~~~~~っ!!」とか人知れず叫んでいるのです。
今回、主催者がアンケートを取っていて、その集計結果を送って下さいました。普段自主開催のときは、アンケートはあまり取りません。終わった直後に感想を訊くのも気が引けて。・・・怖いのかもしれません。
撤収が終わって、事務所の中で待たせていただいたときに、回収されたアンケートをちらと拝見しました。文字や行間から伝わってくる温かなものに「この仕事をしていて良かった!」と言葉にならないほど有難い気持ちが湧きあがってきました。
以下、皆さんから寄せられた感想をそのまま載せます。
Q.感想、ご意見などがありましたらご自由にお書きください。
・貴重なる体験ありがとう 。演者のお二人に拍手です。
・藤沢周平の作品もやって下さい。
・大変すばらしい語りでした。ありがとうございました。
・耳なし芳一の語りはすごいかったです。また是非お願いします。地元の雪女のはなしも楽しかったです。二人の語り、外郎売の掛け合い、直接聞くことができて嬉しかったです。
・”以前江戸川乱歩の『人間椅子』を聞いてから小堀さんのファンになりました。
『耳なし芳一』とても良かったです。じわりじわりと差し迫ってくる恐怖でした。もしまた怖いおはなしを聞ける機会があったら、今度は「牡丹灯篭」を聞いてみたいです。
池内さんが朗読する地域ゆかりのおはなしも毎年楽しみにしています。雪女はゾッとする怖さと切なさがありました。ういろう売り楽しかったです。”
・耳なし芳一の語りはすごかったです。また是非お願いします。地元の雪女の話も楽しかったです。二人の語り、外郎売の掛け合い、直接聞くことができ嬉しかったです。
・朗読カフェならではの技術の高さを堪能しました。有難うございました。
・今日のおはなしを改めて読んでみようと思った。思いがけず外郎売が聴けて超よかったです!!
・すっかり物語の中にすい込まれ身がふるえた。素晴らしかったです。楽しませていただきました。
・とってもよかったです。耳なし芳一も雪女もぐぐーっとどっぷり引き込まれました。ういろううりも楽しかったです。身近なえんてらすで、こんなにもすばらしい舞台をありがとうございました。コーヒーもおかしもいただくのが楽しみです。
・二人会は変化があって倍楽しめた。
・小堀さん、池内さん、違うタイプの朗読、とても素晴らしく有意義な時間となりました。地元に池内さんのような語りべ、朗読士がいらっしゃること、嬉しいです。
・お話がききやすくてよかった。
・白馬に伝わる雪女は思わず引き込まれました。どれも楽しかったです。
・舞台セット、とてもよかったです。もちろん朗読も聴き入ってしまい、あっという間の素敵な時間でした。
・初めて伺いましたが、情景が目の前に広がるようでした。ありがとうごいざいました。
・世界観を想像しながら、とても素敵な時間でした。ありがとうございました。
・”感動の世界にひきこまれたひとときでした。言葉もないくらい素晴らしいひと時でした。外郎売のかけあい、さすがです。軽妙な語りに大拍手です。おひらきの手拍子もいいですね。末永くお幸せにと祈ります。ありがとうございました。”
・お二人の朗読はもちろん素晴らしく、お話の世界に入り込んでしまいました。装飾や舞台も雰囲気があっていてとてもよかったです。
・情感たっぷり聴きごたえがありました。
・ライブで聴く「耳なし芳一」「雪女」、こわくもあり悲しくもあり。得難い体験でした。ありがとうございました。
・お一人ずつの作品はそれぞれの味わいで素晴らしかったです。
・”時間の経つのも忘れてお話の中へ入っていました。本によっては”めくら”とありますが、”盲人”(もうじん)で自然でした。今までで一番せつない雪女でした。楽しい外郎売、ありがとうございました。”
・”「耳なし芳一」:すばらしく迫力があり、話の最初から引きつけられて、話が終わるまで息をのむように聞きほれた。朗読がこんなに迫力があるとは、恥ずかしながら初めての体験だった。
「雪女」:劇的な話の展開にくぎ付けになった。手や体も使っての表現が朗読にあることを知って。これもまた驚きだった。
「二人会」楽しかった!”
・”とってもよかったです。耳なし芳一も雪女もぐぐーっとどっぷりひきこまれました。身近なえんてらすでこんなにもすばらしい舞台をありがとうございました。
コーヒーもおかしもいただくのが楽しみです。”
・”朗読caféに初めて来ました。お二人の声が素敵でした。聞きほれる感じでした。声優さんの養成もされているのですね。外郎売もとてもおもしろかったです。テンポも良くて機転も素敵。楽しかったです。
地域のお店とのコラボも良かったです。”
・耳なし芳一は子供の頃何やらおそろしい挿絵と共に、読んだのを思い出しました。朗読の声を耳にしていると、そのころの絵やこわかったことなど立ち上がってくるようでした。今聞くと哀しいお話です。そして雪女、哀しいお話ですね。二人会、さすがですね。プロの力を聞かせていただきました。楽しいひと時をありがとうございました。次回も楽しみです。
・楽しく聞かせて貰いました。また聞かせて貰いたいと思います。
・初めて参加し、とても楽しませていただきました。ひきこまれました。そして明るい気持ちになりました。また是非お願いします。
・小堀望さんを初めて拝見しましたが、物語の入口から引き込まれました。
・初めて拝聴いたしましたが、朗読がとても素敵で心に残りました。効果音も盛り上げていました。言葉がはっきりしていて聞きやすく楽しいひと時を過ごしました。お着物がとても素敵でした。
・すばらしかったです。
・お二人すばらしかったです。引き込まれました。朗読カフェ、次回を楽しみにしています。
・”耳なし芳一:大変聴きごたえのある朗読でひき入れられました。とても素晴らしかったです。
雪女:情景が見える様な語りに夢中になってしまいました。雪女、怖いというより切なく哀しいお話でした。
外郎売:楽しかったです。
お二人とも素晴らしい朗読士さんです。声だけで物語を表現されてすーっとその世界に入っていきました。
ありがとうございました。”
私たちが目指した舞台。どちらかが突出するのではなく、二人で1つの舞台。演者とお客様とスタッフの皆さんで作りあげる空間ーーー。今回は、喜んでいただけたようで、何よりです。
今回、ご来場の皆さんへのおみやげは、この日のために作って頂いた、お地元の洋菓子のシャルムさんのお菓子と、クレシ―さんのブレンドコーヒー。
朗読士®二人。
そして、また黒子に返って今日も皆さんをバックアップします。